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Pokémon GOのAR写真とか。アニメの感想とか。たまに難しいことも。不思議ちゃんの新婚生活13年目@東京をまったり記録。

映画 劇場版『美少女戦士セーラームーンCosmos』前編・後編の感想【ポケモンGOAR写真】『Eternal』もちょっと

劇場版『美少女戦士セーラームーンCosmos』前編・後編を見ました!

わたしはアラフォーのセーラームーン世代です🌙
とはいえ、原作漫画はリアルタイムで読破したものの、アニメ(以下、「旧アニメ」と呼びます)は第3期(S)の途中で"卒業"してしまいました。
あの頃は録画が今のように便利にはいかなかったので、毎週土曜午後7時にテレビの前にいるというのがだんだん苦痛になってきてしまったんです。
また、2003年~2004年の実写版もまだ見ていません。

2014年~2016年に放送されたアニメ『美少女戦士セーラームーンCrystal』も、なんだか絵のタッチが苦手であんまり見ていなかったのですが、2020年~2021年に公開された劇場版『美少女戦士セーラームーンEternal』前編・後編からセーラームーンに復帰!
『Cosmos』後編まで見届けることができました。

ということで、劇場版『美少女戦士セーラームーンCosmos』前編・後編、それに『Eternal』についても少し、感想をまとめておきたいと思います。

ネタバレしますので、ご注意を。
まあ、アニメ『Crystal』・映画『Eternal』『Cosmos』は原作漫画準拠なので、原作漫画を読了していらっしゃれば、特に問題はないと思います。

劇場版『美少女戦士セーラームーンCosmos』前編 感想

ルナトーンとセーラームーン(ポケモンGOAR写真)

まず、映画館の前で記念撮影したポケモンGOAR写真をご紹介。
セーラームーンファンのかたにはすみません。このブログのメインコンテンツなので……。

Jun. 19 2023
📍: 丸の内TOEI Tokyo, Japan

月つながりでルナトーン、それも色違いです!
ルナアーラも撮ってみたかったんですが、4.0mもあってポスターと比べて大きすぎたので断念しました。

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美奈子とレイの「わるい?」のシーンで解消されたもやもや

前編で最も印象的な箇所のひとつは、美奈子とレイの「わるい?」のシーンだと思います。
ここを見て、映画『Eternal』、原作漫画第4部でもやもやしていたことがひとつ解消されたように思います。

もやもやしていたこととは、『Eternal』で内部太陽系4戦士たちがそれぞれ使命をとるか夢を選ぶか問われた時、あっさりと、少なくとも子どもの頃のわたしが納得できるような説明なしに、「あたしの夢 それは 一人前の戦士になってみんなを守ること だって それがあたしの使命だもの!」*1と使命を選んだことです。

ついこの間、最近大人気の『呪術廻戦』の漫画を少し読みました。
『呪術廻戦』第3話では、主人公の虎杖悠仁が自分の使命を選ぶ理由が丁寧に言語化されています。

運動も喧嘩も昔から人並以上にできた でもそれを一度だって 「俺にしかできない」って思ったことはない
「宿儺を喰う」 それは俺にしかできないんだって
死刑から逃げられたとして この使命からも逃げたらさ
飯食って風呂入って漫画読んで ふと気持ちが途切れた時 「あぁ今宿儺のせいで人が死んでるかも」って凹んで
「俺には関係ねぇ」「俺のせいじゃねぇ」って自分に言い聞かせるのか?
そんなのゴメンだね
自分が死ぬ時のことは分からんけど
生き様で後悔はしたくない

まとめると、自分にしかできないことを放棄して苦しむ人がいると後悔してしまうから、という理由のようです。

セーラー戦士たちが使命を選んだ理由は、たぶん虎杖悠仁とは少し異なるような気がします。
彼女たちは月野うさぎに惹かれ、セーラームーンを守るために使命を選んだのではないかと思います。
それが「わるい?」の台詞、その格好良さで腑に落ちました。

(なお、セーラー戦士たちがうさぎに惹かれた理由は、原作漫画よりも旧アニメ、特に映画 劇場版『美少女戦士セーラームーンR』のラスト近くにおいて克明に描かれていると思います。劇場版Rは名作なので、ぜひ配信などでご覧になってください!)

(それでももやっとするのは、セーラー戦士たちはセーラームーンを守りたいと願っているはずなのに、原作漫画・新アニメ(『Crystal』・『Eternal』・『Cosmos』)だけ見るとほとんど守れていないところです。
第1部ではセーラームーンを目覚めさせるために命を投げ出してしまって、ラストバトルに参戦しない。
第2部ではマーキュリー・マーズ・ジュピターは早々と敵に捕まってしまうし、30世紀でもネオ・クイーン・セレニティをデマンドの襲撃から守れずにやられてしまっている。
第3部では敵に操られて同士討ちしてしまうし、第4部でもセーラームーンとちびムーンばかりが活躍している。
第5部ではついに全員塵になってしまった上に、またしても同士討ち!)

(ここまで読んでいただいておわかりの通り、わたしはセーラームーンの原作漫画のことが心からは好きではありませんでした。
子供心に色々と腑に落ちないものを抱えて読み進めていたのです。
大人になってこうして新アニメを見て、やっぱり納得いかないものは納得いかないのだなあと思ったのが正直なところです。)

セーラームーンのキャラクターは敵味方ともにみんなそれぞれ魅力的なのに、原作漫画ではセーラームーンが一強で、セーラームーン(とちびうさ)以外の心理はあまり掘り下げられないのが子どもの頃から気に入らないのだと思います。)

(それを思うと、原作第5部・映画『Cosmos』前編で回想してもらえるサフィール(原作第2部のキャラクター)は、敵ながら破格の扱いですね!)

(これを補完した、つまりセーラームーン以外のキャラクターを掘り下げたのが旧アニメだったのでしょう。
子どもの頃に旧アニメを見るのをやめてしまったのは、痛烈な失敗だったと今になってつくづく思います。)

前編オープニングに描かれた首都高の美しさ

前編オープニングムービーを見ていて、日経新聞のとある記事を思い出したので、そのことについて書き残しておきます(なお、Twitterからの転載です)。

6月17日(土)の日経新聞吉見俊哉先生は「今も、首都高は東京都心の空を塞ぎ、我が物顔で街々の風景を遮断し続けている。」と首都高を悪くおっしゃっていました。

ですが、『美少女戦士セーラームーン』では、首都高の構造美が東京都心の風景と調和しているさまが描かれているとわたしは感じます。

ちびちびのシーンのモデルはおそらく麻布十番の一の橋公園です。もしかしたら、実際に見に行くと首都高が空を塞いでいて邪魔だなと思うのかもしれません。
でも、このシーンを見る限りでは、公園の構造物の曲線と首都高のカーブの曲線がうまくマッチしていて美しいです。
(そのうち聖地巡礼します!)

吉見先生によると、「都市を突っ切る高架道の最大の問題は、地域を分断してしまうことだ。」とのことです。わたしは首都高の近くに住んでいたこともあるのですが、近所づきあいをとんとしたことがないので、首都高によって地域が分断されているのかは、よくわかりません。
ただ、広い道路が地域を分断してしまっているとしたら、それは高架か地面を走っているかに関わらないような気がします。

別に首都高の地下化に反対する気はないのですが、首都高を悪者扱いするのもなんだかかわいそうだなと、ちびちびのかわいらしいシーンを見て思った次第です。

出典1:
(半歩遅れの読書術)高架道の都市分断、警鐘鳴らす先駆的名著 吉見俊哉  しなやかな街へ価値転換促す - 日本経済新聞 2023年6月17日(土)朝刊 読書1面(28面) https://nikkei.com/paper/article/?b=20230617&ng=DGKKZO71949270W3A610C2MY5000

出典2:
【劇場版「美少女戦士セーラームーンCosmos」】《前編》「ムーンライト伝説」ノンクレジットオープニング映像/《前編》絶賛上映中 《後編》6月30日(金) - YouTube https://youtube.com/watch?v=nvjsOZXRoKs 2023/06/20

『Cosmos』前編 その他いろんな感想

オープニングが『ムーンライト伝説』だったので滾りました。
たぶん後編のオープニングは別の曲になると思う(私見ですが、ちょっと雰囲気に合わない気がします。そして、実際に『セーラースターソング』でしたね)ので、聞き納めができてよかったです。
(……と思っていたら、後編のエンディングで、まさかの!)

はるかとみちるの自転車二人乗りは原作準拠ですね。
美しい二人の二人乗り、絵になります!
立派な道交法違反ですが、削除されなくて良かったです。笑

冒頭、空港で倒れたうさぎを抱えて走るところで、スリーライツの3人がいわゆるNARUTO走りをしていて、ちょっと笑ってしまいそうになりました。

挿入歌の『流れ星へ』は、原作漫画を読んでいたときの印象(しっとりしたバラードかと思っていました)と曲調がだいぶ違ったので驚きました。
が、令和のアイドルのデビュー曲としてはこれぐらいポップなアレンジのほうがしっくりきますね。

大気光は重度の地球オタク、日本オタクだと思います。
なんで異星人が日本の高校のテスト1位なんですか。笑
物理法則だって地球とキンモク星では違う可能性があるのに。
日本の古典、地理、歴史については、めちゃめちゃ勉強したってことですよね?

セーラーアルーミナムセイレーンの技名、「ギャラクティカ・ツナミ」が「ギャラクティカ・ウェーブ」に変更されていましたね。
配慮が行き届いていて良いと思います。
なお、セイレーンの声優は男性のかたらしいのですが、ぜんぜんわかりませんでした。

敵の技といえば、『Eternal』でパラパラの技「玉納豆」が描かれなかったのが残念です。
シリアスでかっこいいシーンが続くなかでコミカルな「玉納豆」は入れにくかったのだと思いますが、ぜひとも動画で見たかったです。

林原めぐみさんのギャラクシアの抑揚をおさえた声に恐怖を掻き立てられました。
原作で結末を知っていても絶望しそうになります。
「あなたの知る未来は本当にやってくるの?」は、原作漫画を読んでいた子どもの頃から特に怖かったのを覚えていますが、声が付くといっそう震えました。

原作を忠実になぞっているので仕方ないのですが、星野がうさぎに惹かれるまでの描写が少なくて「銀河一身分ちがいな片想い」という名台詞が浮いているような気がするのが少し残念なところです。
旧アニメ版も見たくなりましたね。
星うさが充実しているらしいので。

劇場版『美少女戦士セーラームーンCosmos』後編 感想

原作漫画を忠実にアニメ化したことによる限界? 感じたテンポの悪さ

後編もすばらしかったです。
たとえ戦いが終わらなくても、決して絶望せずに生きていくセーラームーンの強さに感銘を受けました。
すばらしかったのを前提に、少しだけいちゃもんを付けたいのですが……。

終盤のセーラーコスモスの長台詞がちょっとテンポが悪かったです。

漫画だと自然だったのですが、アニメにすると、しばらく場面が変わらないので背景が手持無沙汰になってしまっている感じがしたのです。
漫画をそのままアニメにするとこういう弊害もあるのだなあと思いました。

『Crystal』でもこのように同じ背景のまま会話がだらだらと続くシーンがあったようですね。

最近の漫画を原作とするアニメは、『鬼滅の刃』『呪術廻戦』などのように、原作準拠で作るものが多いと思います。
ですが、90年代セーラームーンのように、漫画とアニメに全然別のストーリーを辿らせるという手法にも、それなりの理由があったのだと思います。

『Cosmos』後編 その他いろんな感想

これも原作を忠実になぞっているので仕方ないのですが、セーラースターライツの3人とセーラー火球がぽっと出の悪役(セーラーΦ(ファイ)&セーラーχ(カイ))にやられてしまうのは物悲しいものがありますね。
セーラーΦ&セーラーχにせめてセーラーレテ&セーラームネモシュネくらいの人物描写があれば、もっと納得感があったのかもしれませんが、Φ&χはギャラクシアの忠実な部下という以上に掘り下げる余地がなかったのでしょうか。
ただ、スターライツも火球も最期の言葉が印象的なので、誰にやられるかは些末な問題だったのでしょう。

セーラーギャラクシアの変身シーン、蓮の花が背景にあったと思います。
(原作漫画を確認しましたが、花はなかったので、アニオリです。)
泥の中から美しく咲く蓮の花を彼女の象徴としたのでしょうか。
クズのような星にたった1人生まれ、セーラー戦士として美しく覚醒した彼女に似合っていると思います。

セーラーコスモスの声優が三石琴乃さんでなかった件についてはだいぶ炎上していましたね。
わたしは違和感を覚えませんでしたが。
アニメ『ジョジョの奇妙な冒険』のジョセフ・ジョースターの声優が第2部(18歳)と第3部(69歳)で変わっているように、年を経ると声が変わるのは自然だと思っていたので。

(余談ですが、わたし、声の老化が本当におそろしくて。
顔のお肌のアンチエイジングに関してはいろいろ研究されていて、新しい化粧品や美容医療がどんどん出てきますけれど、声の老化については押しとどめる方法がほとんどわからないのですよ!)

エンディングは『月の花』と『ムーンライト伝説』が両方使われて豪華でしたね。
『月の花』にもなぜかハマってしまい、劇場版「美少女戦士セーラームーンCosmos」テーマソング・コレクションのCDまで買ってしまったくらいなので、後編でも使われて嬉しかったです。
ムーンライト伝説』もそうですけど、夜を思わせるミステリアスな曲調がセーラームーンの世界観に合っている気がするんですよね。

以上、雑多でしたが、劇場版『美少女戦士セーラームーンCosmos』の感想でした!
共感してくださったかたがもしいらっしゃれば、ぜひコメントいただけると嬉しいです。

最後に、『美少女戦士セーラームーン』新アニメ完結、本当におめでとうございます👏

*1:原作漫画『美少女戦士セーラームーン』「Act40 夢2 マーキュリー・ドリーム」より