魔法少女まどか☆マギカのスピンオフシリーズのひとつ、『魔法少女まどか☆マギカ[魔獣編] 』(全3巻)のネタバレありレビューです。
「劇場版[前後編]と[新編]を繋ぐ新たなストーリー」という触れ込み。
『叛逆の物語』に至るまでにほむらに何があったのかについての考察を、漫画という形式で描いたもの、という感じです。
種明かしが全てキャラクターの長台詞で済まされてしまうので、正直、漫画で読む意味があまり感じられません。
でも、考察ものとしては読みごたえがありましたし、納得できました。
というのも、『叛逆の物語』を観たとき、ほむらが魔女になっていてびっくりしたんですよ。
だって、魔女になったということは、ほむらが絶望してしまったということですから。ほむらは、まどかの守ろうとしたこの世界を守るために、強く生きていったんじゃなかったのか……と。
本作品を読んで、そんな強い決意を抱いていたはずのほむらがなぜ絶望に至るのか、彼女の苦しみや悲しみを丹念に追うことができました。
* * * 以下ネタバレ * * *
たったひとりの友だちと永遠の別れが、寂しくて寂しくて仕方がない。
なのに、誰もその寂しさを分かち合って慰めてはくれない。
わたしだけはまどかの献身を忘れてはいけない。
なのに、この世界に馴染もうとすればするほど、まどかのことを忘れてしまいそうになる――。
グリーフケアもなにもあったもんじゃない。
そりゃ絶望しますよね……。
第2巻・第6話で魔獣マドカがほむらの傷をどんどん抉っていくのは読んでいて本当に辛かったです。
あ、あと、バトルシーンはすごく面白かったです!
特に、マミのマスケット銃を使ってほむらが闘うシーンは一度見てみたかったので、第2巻・第5話は胸熱でした。
「ところで射撃にご興味は?」
「得意中の得意よ」
……うおおおおおおお!
※本記事はブクログに書いた自分のレビューから転載したものです。