先週の『カンブリア宮殿』は、「羽田市場」の回。
漁師さんと直接取引して、中間業者をすっ飛ばして新鮮なお魚をお店に届ける画期的な商売を始めた社長さんのお話です。
全体としてはいい話だなあって思ったんですが、強い嫌悪感を覚えたところがひとつだけ。
社長と取引してる漁師さんが「最初の頃は何者か分からないので疑っていたが 『この男は信用できる』と思ったのは5、6回 飲んでから」と話していたことです。
お酒を一緒に飲まないと商売・仕事にならないっていう現実、まだまだあるんですね。
お酒はよいものです。わたしも大好きです。
お酒が売れなくなって、地方の小さいけれど魅力的な酒蔵がなくなっちゃったりしたら悲しいですし社会的・文化的な損失だとも思います。
でも、お酒の文化を本当に大切にしたいなら、酒を飲まないと信用してもらえなくて仕事・商売にならないなんて風潮はなくしていくべきだと思うんです。
一緒に酒を飲まないと信用できない、って言う人たちは特に地方で多いように思います。*1
一方で、地方では車がないと生活が不便だとよく言われています。そうすると、仕事・商売で飲酒を強いるのは飲酒運転の遠因になりかねないのではないでしょうか。
また、仕事を飲酒の言い訳にできる現状は、自分を律することができない人の飲みすぎを助長してしまっているかもしれません。
何よりも、特に下戸のひとたちがアルハラで苦しむことになり、命の危険だって伴います。
下戸かどうかにかかわらずワークライフバランスにだって悪影響です。
商売人のあいだや会社、大学のサークルなどで飲みニケーションを(事実上)強制し続ける限り、こういったお酒のマイナス面が強く出て、お酒が嫌われていくんだと思います。
お酒、ほんとはおいしいのにね。
気の合う人たちと、好きなお酒を、自分のペースで飲めれば、ね。
引用元:
2017年1月19日 放送
「築地市場をすっ飛ばす!」
羽田市場 代表 野本 良平(のもと りょうへい)
*1
女子の4割が「飲みニケーション」にNO!エリア別で圧倒的差も… – しらべぇ | 気になるアレを大調査ニュース!
https://sirabee.com/2017/01/09/20161049648/
2016年の調査で「職場の飲みニケーションは一切不要だと思う」と回答した人は、北海道・東北で42.5%、首都圏で35.3%だが、九州・沖縄では16.1%と少ない。つまり、九州・沖縄地方の人は職場の飲みニケーションを重視する傾向にある。