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Pokémon GOのAR写真とか。アニメの感想とか。たまに難しいことも。不思議ちゃんの新婚生活13年目@東京をまったり記録。

政策ってなんだろう…(大学ネタ)

いい加減に新学期なので、シラバスを見て時間割を考えています。取りたい授業は時間がかぶってしまうものですね(^_^; まだ2年生です、法学部だからってまだ法律系科目でみっちり詰めなくても許されるのでは…。

たとえばゼミ一覧を見ていたら、「政策立案演習」という名前のものがあって、心を惹かれたのですが。同じ時間帯にドキュメンタリー制作の授業もあったりして迷いました。結局ドキュメンタリーのほうに決めました、今しかできないことだと思ったので。来週までに企画書を書くのが宿題なのです! 採用されるかはわからないけれど取材したいところがあるのでがんばって書いてみますよー(^-^)v

 

政策立案で思いついたのですが、この間のGEILの決勝で思ったことを一つブログに書き忘れていたので書き留めておこうと思います。

 

 

決勝プレゼンテーションには、「港区は日本でも特に少子化が進んでいる」ことを示した数字(平成16年度合計特殊出生率0.78)を根拠として、親の育児と仕事の両立を支援するという方向で少子化対策を行う政策が多く出場していました。そこに審査員の方がかなり辛辣な質問をしていました。

 

「港区は出産費用全額補助とか子どもの医療費の手当とか、思いつく限りの育児支援策はもうやっているじゃないか。それでも現状で出生率が伸び悩んでいるんだから、もう手立てはないのではないか。出産・育児は港区はもう諦めて、他の地域に任せてしまえばいいという考え方はないんですか?」

・・・わたしは参加者からの反論を期待していましたが、彼らは答えに詰まっていました。見ていて非常にもどかしかったし、悔しいと思いました。

 

「現に港区で子どもを産みたいと思っている親がいるから、支援したいんです」

 

そう切り返してほしかったんです。

出生率とかのパーセンテージで出た数字ではなく、子どもを産みたいと思っている親の人数がこれだけいるという数字を根拠にしていたならば、「住民のニーズがある」ということを根拠にしていたならば、政策の意義はとても明確になるはずです。

 

とはいえ一方で、わたしのチームで考えていた政策案も、住民一人一人の声・ニーズに応えて打ち出したものとは言い難かったので、決勝に行けなかったのも仕方がなかった、とその質疑応答を見ていて思いました(^-^;

わたしたちの出した政策案は少年犯罪を抑えたいという問題意識から出発していたものです。でも、実は港区では少年犯罪が特に多いというデータは出ていませんでした(政策立案の議論中、そういうデータを発見したときはどうしようかとチームみんなで悩んだものです・・・)。

ただし、重大な少年犯罪は一件起こっただけでそのインパクトは計り知れないものですし、耐性が弱い子ども・キレて犯罪に走ってまうかもしれない素養を持った子どもが港区の学校でも増えているのは事実のようです。

だから、少年犯罪が件数としては少ないとしても、「ひとりひとりの子どもが犯罪に走らないように、幸せに成長するように」という、教育の想いの原点に立ち返れば、説得力のある政策になったのかなと思います。

そういえば、少年犯罪を恐れている住民が多いという世論調査のデータを引っ張ってきて、住民の不安を取り除くためことを政策の目標とする、っていう案も議論のなかで出てきていました。

 

 

一方で、政策は住民のニーズを満たすものがあればそれだけで良いとも言い切れないでしょう。

 

たとえば、「別にこのままの暮らしで良いよ、余計なお世話だ」と言うニートやフリーターには対応しなくてよいのか、対応するならニートやフリーター本人からのニーズがない以上、ほかの何を根拠とするのか。

 

そこに 社会の存続のため という目的が出てくるのでしょう。先ほどの少年犯罪防止の話ともつながってきますけど。

政策は住民の声に応えているだけでは足りないということも、忘れてはいけないことだと思います。少数者の声に耳を傾けたり、普通の住民が考えていないような社会全体の将来まで考えたり、とか。