東の空を望めばそこにあなたがいる
溢れて止まぬ想いを今宵も歌っています。
私の手を握ったままくずおれていった少女
黒髪は少女の痛みすべてを覆い隠して
暖かさを伝える手はあまりにも孤独だった
祈りを解くなら
言えなかった言葉と 届けてしまった秘密を
絡ませて
身体を破り零れる望みは叫びにもなれず
胸の重み苦しみ少女に食い込ませて
せめて消えない傷を残そうと でも出来なかった
――わたしのそばでだけわらっていて?
眠りを呼ぶなら
壊れて湧く言葉を
鈍色の空へ 月までは届かぬように
祈りを解くなら
言えなかった言葉と 届けてしまった秘密を
絡ませて
眠りを呼ぶなら
最後に残るのが はじめに抱いた歌と同じであればいい
東の空を望めばそこにあなたがいる
立待月へ 想いを今なら解き放てると。
……もういいよね?