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パリピ経済 パーティーピープルが市場を動かす (新潮新書) レビュー

パリピ経済 パーティーピープルが市場を動かす (新潮新書) (日本語) 新書 – 2016/4/14 原田 曜平 (著)*1 のレビューです。

パリピ経済 パーティーピープルが市場を動かす (新潮新書)

パリピ経済 パーティーピープルが市場を動かす (新潮新書)

  • 作者:原田 曜平
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2016/04/14
  • メディア: 新書

わたしは流行に疎い30代女性なのですが、自分のようなおばさん・おじさんがイメージする「パリピ」は、本書で言う「パリピ」(若者たちの間でそう呼ばれている本物の「パリピ」)とかなりズレていることがわかりました。
わたしの考えていた「パリピ」はまさに今年のハロウィンに渋谷で騒いでいたような若者たちのこと。
ところが、本書によるとそれは流行に追随しているだけのただの「パンピー」で、本物のパリピたちの間では渋谷のハロウィンはもうホットではないのだそうです。

つまり、本物の「パリピ」はあくまでトレンドを拡散する側、「アーリーアダプター」のことで、トレンドに追随する側であるアーリーマジョリティ・レイトマジョリティは含まれていないようなのです。

ということで、本書を読む前に期待していた若者論とはだいぶ違ったことが書かれていましたが、これはこれで良かったです。流行の火付け役たちが何を考えているのかを知るのも面白いですからね。

興味深かったのは、「パリピには大学進学や就職を機に大都市部へ移住してパリピになった人と、もともと東京住まいで高校や大学時代にパリピになった人とがいますが、マーケティング的に重要なのは前者の地方出身パリピなのかもしれません。」という部分(P.152)。
「なぜなら、高校生で既にパリピだった人は、大学に進学すると遊び(≒消費)が『落ち着いて』くる傾向にあるからです。その点、地方出身パリピはデビューが大学進学後や社会人になってからなので、高校生パリピよりは消費力、情報拡散力で秀でています。さらに消費力がアップする社会人になってからもパリピ的なふるまいは続くので、その意味でも経済への影響力は高いです。」とのこと。
また、パリピには「家の裕福な人が多い」という指摘です(p.63)。
実際、第4章「パリピの人生観」で筆者の原田曜平氏がロングインタビューをしているパリピのHさん(T大学3年生)は、実家が地方のお寺で、両親が世田谷区に借りてくれている普段は誰も住んでいない1LDKのマンション(ホームパーティーに使う)があるほどのお金持ちなのだそうです。ちなみに、将来は地元で小学校の英語教師になって、実家のお寺でホストファミリーとして留学生を受け入れたいとのこと。

そして、パリピが地方活性化の立役者になるかもしれないとの指摘も衝撃でした。
「彼ら(郊外や地方に存在するパリピ)は、例えば週末ごとなど、頻繁に大都市部に行ったりしますし、大都市部の情報をいち早くキャッチし、それを自分の地域で広める役割を果たします。(中略)パリピたちは都会よりずっとコミュニティ内で『浮く』ことが厳しい保守的な地方で、比較的周囲の意見に流されることなく、自分が直感的に良いと信じたものをピュアに追求します。そして、自分たちの拡散能力を使い、それらを他の人やマイルドヤンキー層にも広げていくのです。」(括弧内ブログ筆者・pp.194-195)

地方在住で、家が裕福で、頻繁に大都市部に行く地方在住パリピ
これが今後の若者マーケティング戦略に重要な層なのだとわかりました。
Hさんはその象徴的な存在なのだと思います。



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