※ 2014年1月時点で最新の7巻まで読んだうえでの感想です。
別のかたのレビューにもありましたが、読む前はわたしも「バトルロワイヤル」風の漫画だと思っていました。実際は、ごくせん、金八先生、GTOなどと同系統の、落ちこぼれクラスの生徒たちを熱血教師が生まれ変わらせていく物語です。
殺せんせーたちの教育によってE組の生徒が前向きに変わっていく一話完結型のストーリーは、感動的ですが、ありがちな感じも否めません。
しかし、本作は普通の教師モノとは一味違いました!
題材が暗殺(しかも暗殺対象は殺せんせー!)であるところと、他の生徒を鼓舞するためにE組が落ちこぼれでありつづけるよう学校がシステム化されているところが肝なのです。
そのため、殺せんせーの正体は何なのか、一見合理的なE組システムがどのような結末を迎えるかが楽しみで、どんどん読み進めることができました。
続きが本当に楽しみな作品です♪
ここからは余談ですが……
あのE組システムはヤバいですね。
弱者を貶めてしまう思想は誰もが持ちうるものですが、それを前面に押し出してかくあるべしと全肯定してしまうなんて、あの学校、異常すぎます。
数十年後に椚ヶ丘の卒業生が社会的地位の高い職に就いたら、失言の嵐になって大問題になるでしょう。思春期の頃にあんな差別意識丸出しの歪んだ価値観を植え付けられたら、普段は隠しおおせていても、何かのときにボロが出てしまうはずです。
もっとも、その頃には理事長は学園運営で稼ぎまくったお金で引退生活を楽しんでいるでしょうから、学校の評判が地に落ちようと関係ないのでしょうね。