こんにちは。「立春」の名にふさわしく、暖かい日ですね。
でも、こんなに暖かいのは今日だけで、2月は寒い日が続くはずです。
1月から2月にかけては、すっごく寒い季節ですけど、わたしは嫌いじゃありません。
なぜなら、お花屋さんのお花がとっても明るくなる季節だからです!
スイートピーとかチューリップとかの春色のお花がいちばん出回るのって、実は春本番よりいまぐらいのまだ寒い時期なんだそうですよ。
わたしは春らしいパステルカラーのお花が大好きなので、最近は機会があれば街のお花屋さんに通っています。見るだけならタダなので(笑)
見るだけならタダなんですが、一目惚れしておうちに連れて帰っちゃうこともあります。今週は張り切りすぎて、フラワーアレンジメントのレッスンにまで行ってしまいました(^-^;
こちらが買ったお花で、
こちらがレッスンで自分で組んだブーケです。
前者はパンジーが主役で、後者はピンク色のチューリップやラナンキュラスが主役ですが、その他に共通して入っているお花が一種類あるの、わかりますか?
ヒントは、上にぴょんと飛び出ているやつです。
どれだかわかりましたか? このお花、お名前わかりますか?
実は“なずな”なんです。ぺんぺん草!
西洋名でタラスピと言うそうです。
びっくりでした。だって、なずななんて、昔の花束には入ってなかったじゃないですか。
レッスンの先生によると、なずななどの繊細な草花が輸入品として入ってくるようになったのはここ数年になってからなんだとか。昔の輸送技術では、運んでいる途中にしおれたり折れたりしてしまって無理だったのかもしれませんね。
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このなずな(タラスピ)がきっかけで、花束の脇役と言えば昔はどんなお花だったかなぁ、と思い起こしました。
わたしが本当に小さかった頃は、バラやカーネーションの花束に添えられる花と言えば、かすみ草がもっぱらでした。
その次に出てきたのが、レースフラワー。やはり白くて細かいお花ですね。
あ、色の付いた脇役もありましたね。紫色のスターチス。長持ちするみたいで、仏花として使われているのを今でもよく見ます。
中学生になったぐらいの頃だったでしょうか。お花屋さんで「実もの」や「葉もの」がそれなりのスペースを占めるようになってきたのに気付きました。特に目立ったのはヒペリカムです。赤い実がかわいいだけでなく、深い緑の葉っぱも元気な名脇役です。
社会人になった頃にはドラセナが目立ってきました。巻いたドラセナで周りを囲ってあるラウンドブーケ、とてもよく見かけたものです。
ファッションに流行があるように、実はお花の世界にも流行り廃りがあるのではないでしょうか。
たぶん、輸送技術や栽培技術が進んで新しいお花が出回るようになるのが流行の変遷のきっかけになるんだと思います。
小花 ― かすみ草、レースフラワー、スターチス
↓
実もの ― ヒペリカム
葉もの ― ドラセナ
↓
草もの ― タラスピ
花束の脇役に関してはこんな感じでしょうか。
なんだか久しぶりにかすみ草やレースフラワーを添えたブーケを飾ってみたくなりました。
お花の世界に流行があるんだとしても、昔からある懐かしの花材を使って今らしいアレンジにできたら素敵だなぁと思うのです(*^-^*)
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ブーケの脇役の変遷については、あくまでわたしの主観です。裏付けはないです。
花束によく使われているお花の種類についての調査や統計なんて見たことがないので。探せばどこかに研究している人とかいたり……するのかなぁ。ファッションなら、服飾史が大学でも研究されているのですが。
裏付けをとるとしたら、自分でソースを集めて調査する必要がありそうです。雑誌『フローリスト』や雑誌『花時間』を30年前のものから最近のものまで集めて、使われているお花の種類の変化を見る、とかですかね。
面白そうですけど自分ではやりたくないですwww
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以下、本筋とは関係ない話。
雑誌ってその当時の流行を示す指標として使いやすそうですよね。
『JJ』というファッション雑誌を使って1980年代から2000年代までのリクルートスーツの変遷をまとめていた方がいて、Togetterで話題になってました。
昔のリクルートスーツは黒一辺倒ではなく人によって個性を発揮させていたらしいんです。
※80年代-00年代『JJ』におけるリクルートスーツの変遷 - Togetterまとめ https://togetter.com/li/303211
でも、最近はキュレーションサイトなど(LocariとかC CHANNELとか。あとは閉鎖されちゃったMERY)のウェブメディアが普及して、雑誌が次々と休刊・廃刊になっていますよね。
そうすると、もしかしたら今後は、その時代に何が流行っていたのかを後世から研究することが少し難しくなっていくのかもしれないと思いました。なぜなら、ウェブメディアは情報を記録(アーカイブ)するという面では雑誌などの出版物よりも不利だからです。
雑誌などの出版物なら、本という形で後々まで残ってくれますが、ウェブメディアだと古いものは消されてしまいます。
MERYなんて全部なくなっちゃいましたしね。Internet Archiveなどのアーカイブサービスに残っていれば御の字です。
また、出版物には出版日がはっきり書いてありますし、本に印刷された文字を後から書き換えることなんて不可能なので、いつの時点で書かれた情報なのかが明白です。
対してウェブページの場合は、そもそも情報の掲載日・更新日が書かれていないことも多いですし、内容の更新が簡単なので後から書き換えられていない保証がどこにもありません。
なので、ウェブメディアの掲載記事を示して「●年●月の時点ではこれが流行っていたと考えられる」と検証していくのって、結構大変なんじゃないかなと思うのです。
わたしが大学生の頃は、社会情勢を調べたいなら新聞の縮刷版やデータベースを使えと言われていました。それが便利なアーカイブだったからです。では、最近の大学生たちが最近のウェブメディアにおける流行の変遷を研究したいと思ったなら、どんなアーカイブを使えと教えられるんでしょうか。気になります。
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