papyrus 2014年10月号のCoccoさんの特集「『プランC』でもいいじゃない」を読みました。
「歌だけじゃなく、展示会とかお芝居にもわざわざ来てくれたりする、ずっとコアなファンの人たち」のひとりであるわたしとしては、内容面でも色々と衝撃を受けました。
ですが、個人的に一番びっくりしたのは、Coccoさんが紫陽花と思われる切り花*1を持った写真が載っていたことです。
遡ること10年前(!)、文藝 2004年秋号の特集「Love Songs from Cocco 絵本『南の島の恋の歌』によせて」で、Coccoさんは「紫陽花」というタイトルでこんな文章を残しています。
何も持たずに降り立った東京は
此れ見よがしに紫陽花が咲き乱れていて美しく
痛いぐらいだったのをよく憶えています。
くる日もくる日もしとしとにびしょ濡れ
灰色の雲に覆われた五月雨の頃
そんな毎日を数えて
もう数えることも忘れた そんな朝
私は初めて屋根の隙間に晴れた空を見ました。
(中略)
紫陽花を切り花で楽しんだことはありません。
紫陽花を愛でる時
そこには雨と土と風のにおい
そしてあの青空が必要だからです。
(同号7~9ページより引用)
「紫陽花を切り花で楽しんだことはありません。」
そう言っていたCoccoさんが、切り花の紫陽花を持って写真に写ったということ。
* * *
そういえばCoccoさん、活動休止前はインターネットが嫌いと言っていましたが、今ではUstreamで生中継したりYouTubeで作品を公開したりインターネットをどんどん活用しています。
ひとって、変わるんですね。
Coccoさんのファンとしては、Coccoさんが歌を人前で歌わないように変わっちゃうのは悲しいですけど、ね……。
*1 写真を見る限りはピラミッドアジサイのようです。ノリウツギ、ミナヅキといった別名もあるので、もしかしたらCoccoさんの感覚ではこの花は紫陽花の仲間ではないのかもしれません。