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Pokémon GOのAR写真とか。アニメの感想とか。たまに難しいことも。不思議ちゃんの新婚生活13年目@東京をまったり記録。

はみだしものでも、いいんだよ ~ わたしの素敵な絵本たち(ぐるんぱのようちえん、しょうぼうじどうしゃじぷた、フレデリック)

今週のお題特別編「素敵な絵本」

いままではてなダイアリー今週のお題って気にも留めていませんでしたが、「素敵な絵本」というタイトルに惹かれて描いてみることにしました。

わたしの「素敵な絵本」は、この3冊です。どれも子どもの頃に大好きだった絵本です。

    • ぐるんぱのようちえん
    • しょうぼうじどうしゃじぷた
    • フレデリック

特に「ぐるんぱのようちえん」は、幼稚園か小学校の頃に「好きな絵本の好きなページを絵に描いてみましょう」という課題があって、それで一生懸命に模写をしたので、よく覚えています。

ぞうのぐるんぱは、ビスケット屋さんやお皿屋さん、くつ屋さん、ピアノ屋さんなどで働いて回るけれど、ぞうさんサイズの大きなものばかり作ってしまって、どこからも「もう けっこう」と放り出されてしまいます。
しょんぼりしていたある日、子だくさんのお母さんに出会います。そこで、ぐるんぱは今まで作った大きなものを使って、幼稚園を開くことにしました。
大きなお皿はプールになるし、大きなくつでかくれんぼ。ピアノだってぐるんぱが弾いちゃえばいいんです。
子どもたちは大喜び、ぐるんぱもさびしくなくなりました。
……というお話です。

ちいさなわたしは、最後の幼稚園のページを描きました。
画用紙は小さくて、ぐるんぱの作った全部のものは描ききれません。でも、ピアノやくつが描けなくなってしまったとしても、笑顔のぐるんぱだけは大きくおおきく描きたかった。
あとは、たくさんの色の絵の具を使って、絵本のページに負けないくらい、楽しそうに。


母は教育熱心で、わたしにたくさんの絵本を読み聞かせてくれました。
絵本って実は高価で、1冊1000円くらい平気でするんですけど、うちには何十冊も絵本があったんです。
だけど、お気に入りの絵本はたった3冊。子どもって残酷なものですね。

小さな頃は気付きませんでしたが、いま思い出してみて、あの3冊には共通点があるんじゃないかとふと気づきました。
それは、はみ出し者だとバカにされてきた主人公が、はみ出し者だからこそみんなの役に立つ、というストーリーであるところです。

しょうぼうじどうしゃのじぶたは、ジープでできたちびっこで、はしご車みたいに大きな火事は消せないし、救急車みたいに人を助けにも行けなくてバカにされていた。けれど、山火事が起きたとき、山まで駆けつけられたのは、ちいさなからだのじぷただけだった――

フレデリックは、仲間の野ねずみたちが冬に備えてせっせと食べ物を集めているあいだ、ただじっとしているだけだった。一見さぼっているだけに見えるフレデリック。しかし、長い冬、食べものが尽きてしまってから、夏のあいだに集めていた「ことば」で仲間たちを慰めることができたのはフレデリックだった――

たぶん、小さな頃のわたしもはみ出し者でした。

目が悪かったせいで早くからメガネをかけることになってしまったし、背が他の子たちより大きかったんです。
あと、教育熱心な母親って、今ではとても感謝していますけれど、小さい頃には少し困っちゃうんですよね。たとえば、幼稚園まできっちり送り迎えしてくれたから通園バスでお友達を作ることができなかったり、教えてもらった知識をみんなの前で言ったら自慢していると思われちゃったり。

わたしはまだ「ぐるんぱのようちえん」「じぷたの山火事」「フレデリックの『ことば』」を見つけられていません。
でも、いつか、こんな自分で良かったなって思える日が来るように、はみ出し者の自分を好きでいようと思うのです。