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Pokémon GOのAR写真とか。アニメの感想とか。たまに難しいことも。不思議ちゃんの新婚生活8年目@東京をまったり記録。

スター・トレックが見たくなる! 映画『500ページの夢の束』(2018) 感想

4月3日にDVD発売・レンタル開始となったダコタ・ファニング主演の映画『500ページの夢の束』。
昨年10月に映画館で観たので、もう半年経ってますがせっかくなので感想を書いておきます。

洋画に詳しくないわたしがこの映画を知ったのはシナボンロールの「シナボン」というお店でチラシを受け取ったのがきっかけでした。

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映画の主人公・ウェンディが「シナボン」でバイトしているため、映画公開に当たってコラボキャンペーンを組んだようです。

シナボンの写真をInstagramに投稿すると映画のチケットが抽選で当たるというキャンペーンで、結局当たらなかったんですけど(笑) 主演のダコタ・ファニングがなんだかとても可愛らしいので、お金を払って観に行くことにしました。

そして、びっくりしたのが……

主人公のウェンディ、映画の冒頭で姉からバイトの調子はどうだって聞かれた時に、シナボンの仕事なんて嫌いって即答してましたよ!
こんなセリフでもシナボン社はOKしたんですね!
シナボン社の懐の深さにかえって好感度がアップしました。笑


さて、映画の内容についてですが、
「『スター・トレック』が観たくなる映画」
これが本作に対する最高の賛辞だとわたしは思います。

スター・トレック』が大好きで、その知識では誰にも負けないウェンディの趣味は、自分なりの『スター・トレック』の脚本を書くこと。自閉症を抱える彼女は、ワケあって唯一の肉親である姉・オードリーと離れて暮らし、ソーシャルワーカーのスコッティの協力を得てアルバイトも始めた。ある日、『スター・トレック』脚本コンテストが開催されることを知った彼女は、渾身の作を書き上げるが、もう郵送では締切に間に合わないと気付き、愛犬ピートと一緒にハリウッドまで数百キロの旅に出ることを決意する。500ページの脚本と、胸に秘めた“ある願い”を携えて―

映画公式サイトのあらすじ*1からもわかるように、1966年放映開始のアメリカの有名SFテレビドラマシリーズ『スター・トレック』が重要なモチーフとなっている作品です。

実はわたしはスター・トレックのあらすじさえ知らない状態で本作を観に行ってしまったんですが、スター・トレックがいかに素晴らしい映画なのかを90分かけてあの手この手で説得された気分になりました。

特に興味を惹かれたのはスター・トレックのスポックというキャラクターの人物設定についてです。
彼はバルカン人の血を引いているために地球人の感情がうまく理解できないという設定で、これがウェンディの自閉症と対比されているのです。

ウェンディは人の悪意がわからないため、ハリウッドまでの道中でカツアゲされたりコンビニでお菓子の値段をふっかけられても気付かず支払おうとしたりと様々なトラブルに遭います。
癇癪持ちでもありますね。
失礼な言い方をするなら「ちょっとおかしな子」に見えてしまうわけです。

でも、そんな彼女は、そんな彼女だからこそ、スポックのことを誰よりも理解して登場人物皆が絶賛する500ページの脚本を書きあげられた。
「ちょっとおかしな子」に見えても、本当は人の感情についてたくさんのことを深く深く考えているのですね。
自閉症のかたに対する自分の偏見や無理解を思い知らされました。


ちなみに、劇中で登場人物がスター・トレックスター・ウォーズを勘違いしたセリフを述べるシーンがあります。アメリカ人でもスター・トレックを知らないなら、わたしたち日本人がスター・トレックを知らなくても仕方ありませんね。笑

ということで、スター・トレックをご存知の方はもちろん、知らない方も安心して楽しめる映画です。
ダコタ・ファニングとワンコが可愛いというだけでも90分もちます。笑
DVDレンタルや動画見放題サービスでお見かけになったらぜひご覧になってみてください!


以下ネタバレありの感想をいくつか。


「そんなことしたら危ないのに、あぁやっぱり……」と終始ハラハラさせられっぱなし。
犬のせいでバスから降ろされる、リュックに原稿をそのまま入れたせいでバラバラになる、手渡しは受け取ってもらえない、というオチは読めてしまいました(というか、予告編でもネタバレされているようなものです)。
でも、誰でも読めちゃう失敗をするってところに主人公のキャラクターが現れているので、つまらなさは感じません。ありがちな展開になりやすい成長物語の欠点をうまく乗り越えている感じですね。


警官がスター・トレックの言語で話しかけてウェンディを保護するシーンには誰もが感動するのではないでしょうか。
同じ作品を好きであるというだけで人は通じ合える!


ラストでウェンディのセーターの柄がボーダーになっているのに気付きましたか?
曜日ごとに決まった色のセーターを着ないと気が済まないという症状から解放されたということですね。彼女の成長をさりげなく表しているのだと思います。


ひとつ残念だったのが、スター・トレックを知らなかったせいで、ウェンディが脚本のストーリーに託した姉への思いがきちんと読み取れなかったこと。
いつか見返したい映画がまたひとつ増えてしまいました。

*1:映画「500ページの夢の束」公式サイト 2019年4/3 DVD発売! http://500page-yume.com/