長い記事ですが、もっとも言いたいことは、
「セフィロス推しはスマホゲーム『FINAL FANTASY VII EVER CRISIS』(FF7EC)のTHE FIRST SOLDIER編(FS編)のストーリーをプレイせよ」
に尽きます。
あとは目次からご興味を惹かれたところへ飛んでください。
さらオケ出演に関する自分語り
さらオケエントリーからセフィロスにハマるまで
5月25日、企画演奏会「更にオーケストラで闘う者達」(通称:さらオケ)に合唱(ソプラノ)として出演いたしました!
ファイナルファンタジーVII(FF7)の楽曲を演奏するアマチュアオーケストラ(+合唱)です。
合唱でステージに立つのは2013年に「『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』オーケストラ・コンサート」に出演した時以来となりました。
わたしは本当は歌うことが別にそんなに好きではなくて、むしろちょっとした苦痛なんです。喉が弱くて、本番後は声がガラガラになりましたし。打ち上げの飲み会に出たせいもあるのですが。
でも、合唱に参加しないと関われない企画、出会えない方々がいるので、歌っています。
というわけで、今回はあの名曲『片翼の天使』を心ゆくまで味わってみたいという動機のもと、エントリーいたしました。
FF7のラスボス戦の曲です。
「塩酸、しめじ……」という空耳で有名な合唱が入っています。
わたしはスーパーファミコン世代なので、ゲーム音楽に歌詞付きの合唱が付いたのは、それはもう衝撃だったんですよ。
親にプレイステーションがねだれなかったので、FF7発売当時はプレイできなかったんですけど、音楽だけは聴く機会があって、魅了されていました。
大人になってFF7(インターナショナル版)をようやくプレイでき、念願かなって嬉しかったです。
『片翼の天使』と言えば、セフィロス。言わずと知れたFF7のラスボスです。
このブログ記事では、このセフィロスについて語ってみようと思います。
さらオケの合唱参加者募集が始まったのは昨年11月だったのですが、それ以前からさらオケの存在は知っていて(おそらく、まどかオーケストラの時にTwitter(現X)でフォローさせていただいた合唱仲間が情報をシェアしてくれたんだと思います)、参加に備えてFF7についての勉強を始めました。
その一環で、昨年9月にリリースされたスマホゲーム「FINAL FANTASY VII EVER CRISIS」(FF7EC)のプレイを始めました。
このFF7ECは、FF7原作とその派生作品「CRISIS CORE -FINAL FANTASY VII」(CCFF7)、そして新作のストーリーを手軽に体験できるというので、予習にピッタリだと思ったのです。
FF7ECの売りのひとつが、新作ストーリーに「少年時代のセフィロス」が登場するということです。しかも、プレイアブルキャラクターとして。
で、プレイし始めて、ハマっちゃったんですよ。少年セフィロスに。
少年セフィロスの何が良いって、まあまずは顔立ちの美しさですよね。
あと、個人的に敬語(丁寧語)を使うキャラクターが好きでして。
兵士としての冷酷さを時々見せるのも、ぞっとさせられてそれがまた良いのです。
そして、決定的にセフィロス推しになったきっかけは、映像作品「FINAL FANTASY VII ADVENT CHILDREN」(FF7AC)を見たこと。
さらオケではFF7ACの楽曲を3曲(『約束の地~The Promised Land~』・『天来~Divinity I~』・『天来~Divinity II~』)も歌うとのことだったので、さらオケエントリー後にTSUTAYAでBlu-rayを借りてきたのです。
FF7ACでもラスボスはセフィロスなのですが、もうね、セフィロスの発言全てが名言なんですよ。
どん兵衛のCMでパロディされたことでも有名な、
「絶望を贈ろうか」
とか、もうラスボスの威厳に満ち満ちていますよね。
つまり、わたしはFF7ECの少年セフィロスからセフィロス推しになったにわかです。
セフィロス推しになってから、まだ1年も経っていません。
でも、さらオケで『片翼の天使』を歌うにあたってはセフィロスについて自分なりにいろいろ考えたので、次にそれをまとめておきます。
『片翼の天使』をどう歌ったか
完全に私見ですが、賛美歌をざっくり2つに大別するとしたら、神を讃える歌と神に祈る歌とに分けられると思っています。
前者はヘンデルの『ハレルヤ・コーラス』や『Amazing Grace』など。
後者は死者の安息を祈る『レクイエム』、特に『ピエ・イエズ(Pie Jesu)』など。
『片翼の天使』はもちろん賛美歌ではありませんが、ラテン語の歌詞や厳粛なメロディーが賛美歌を思わせます。
では、『片翼の天使』がセフィロスへの賛美歌だとしたら、これは彼を誉め讃える歌なのでしょうか、彼に祈る歌なのでしょうか?
ずっと悩んでいたのですが、ある日、わたしにとって『片翼の天使』は祈りの歌なのだと決着がつきました。
『片翼』は、セフィロスを祈る歌。セフィロスの心の平安を祈る歌だと。
セフィロスは、FF7原作でクラウドに倒された後も、なまじ強すぎるがゆえにライフストリームにも還れず、たったひとり長い時間を過ごしています。
その孤独を想うととても哀しいのです。
また、FF7ACでカダージュが消滅した後、瀕死のヤズーとロッズが「一緒に帰ろう」「みんなで遊ぼう」と言っていたのも印象的でした。
カダージュたち3人がセフィロスの思念体ということは、「一緒に帰ろう」「みんなで遊ぼう」という強い想いがセフィロスにあったということですよね?
幼少期に他の子どもたちと楽しく過ごしたり遊んだりできなかったことを、実は引きずっていたのでしょうか。
そんな切実さを想うと、やっぱりとても哀しいのです。
架空の人間のことを祈るなんてどうかしている、と笑う人もいるかもしれません。
でも、セフィロスの心の平安を祈ることは、世界中の愛なく育った子どもだった英雄の心の平安を祈ることに繋がっている、かもしれません。
だから、わたしは堂々と祈りの歌を歌いました。
(まあ、無理に現実と繋げなくてもいいですよね。たとえ架空の人間であっても、誰かを推すとそれだけで人生が豊かになるのです! わたしの毎日を楽しくしてくれるんだからそれでよいのです!)
とかなんとか色々考えてはいたのですが、実際に舞台の上で何を想いながら歌っていたかというと、必死で4分の4拍子をカウントしていて、それだけで精一杯でしたwww
でないと、各フレーズで2回歌う"Sephiroth!"の2回目などの入りのタイミングを間違えてしまうので……。
こんなオチですみません。
あと、もうひとつセフィロスと祈りについての話を。
さらオケの本番前の控室で、わたしよりずっと長く深くセフィロスのファンをしている女性が、
「セフィロスには救われてほしいけど、それは二次創作でやるから、公式には……」
と言っていたんですね。
そう、セフィロスはエアリスをはじめ多くの人を殺した大罪人でもあるので、公式で彼が救われるとなると複雑な気持ちになるという側面も、実はまたあるのです。
それに、そもそもセフィロス推しって、彼が己の運命に苦しむ姿を見てぐっときている人が多いと思うんですよ。
セフィロス推しは、彼の心の平安を祈る一方で、彼の苦しむ姿を見てその尊さに悶えるという矛盾を抱えているのであります。
FF7ECの少年セフィロスの魅力を語る
最後に、こんなブログ記事をお読みくださっているセフィロスファンの皆さまに、FF7ECの少年セフィロスを布教させてください。
初めに書きましたが、セフィロス推しはFF7ECのTHE FIRST SOLDIER編(FS編)のストーリーをプレイすべきです。
FF7EC FS編ストーリーをプレイせよ
まずストーリーがたまらなく良いです。
ネタバレは控えますが、CHAPTER7「少年と英雄」・CHAPTER8「英雄セフィロス」は最高です。
セフィロスの葛藤と、それを乗り越えて覚悟を決めた時の表情の揺らぎ(ムービーがあります)に心を動かされること間違いありません。
6月27日(木)のアップデートでストーリーのバトルの難易度が下がるとのことなので、それ以降であれば、キャラクターや装備の育成はあまりしなくてもストーリーだけ追えるようになると思います。
ソシャゲに慣れていない方やFF7ECを途中でやめた方も、ストーリーだけでもぜひ!
少年セフィロスのウェアにご注目
ウェア(衣装)がいろいろあるのも良いですね。
肩出し、へそ出し、上半身裸なのになぜか大事なところだけ隠れている、などいろいろなバリエーションがあります。
もちろん露出がないウェアもかっこいいです。
(ただし、ウェアが入手できるのは期間限定で、いまのところ復刻がありません。
お持ちでない方は今後のウェアに期待しましょう。
武器の限界突破(凸)を進めると、ホーム画面で対応するウェアを着た姿を見られるものもあります)
少年セフィロスのリミット技3種
FF7といえばリミットブレイク。少年セフィロスもリミット技を持っています。
FF7ECではリミット技を放つ時にボイスが付きますが、少年セフィロスの「星門」では
「極みの彼方に」
と言います。
このセリフ、実は大人セフィロスがリミット技「八刀一閃」を使う時と同じものなのです。*1
この時少年セフィロスは少々力んでいますが、大人セフィロスは余裕ある口調で、この声色の差が彼の成長を感じさせてたまらないです。
なお、3月から4月にかけて開催されたハーフアニバーサリーイベント「裁きの騎士 プロジェクトゼロの命脈」のストーリーでも、少年セフィロスに
「俺達でシステムの想定をこえた究極の境地へ行きましょう!」
というセリフがありました。
少年セフィロスはいつも己の限界を超えて高みを目指し続けているのだなと思うと、自分の背筋も伸びる気がします。
少年セフィロスの2つ目のリミット技「アーデントフレア」では、炎に包まれて佇むセフィロスが見られます。
ニブルヘイムで見られる、セフィロスを象徴する構図です。
倒れないセフィロス、負けるセフィロス
あと、ちょっとニッチなポイントですが。
敵が大技を使うと、受けた味方キャラが吹っ飛ぶんですが、セフィロスは吹っ飛んでも倒れないんですね。クラウドやエアリスなどは倒れるのに。
セフィロスは決して倒れない。
これも「極みの彼方に」と同じく、セフィロスの英雄としての自覚を感じさせます。
最後に、もっとニッチなポイントを。
セフィロスは強いんですが、プレイヤー(わたし)は雑魚なので、ゲーム上全滅することがあります。セフィロスごめんなさい。
全滅の際にもボイスがあるのですが、少年セフィロスは
「やり直し、だめですか」
と呟きます。*3
すごく少年らしくないですか?
やり直せばきっと次は勝てるという自信と、やり直しがきくと思っている甘え。
大人セフィロスにはない魅力を感じています。
というわけで、FF7ECの少年セフィロスを語ってみました。
あなたもFF7ECで少年セフィロスの魅力に憑りつかれてみてください!
以上、 「更にオーケストラで闘う者達」出演にかこつけた、にわかファンによるセフィロス語りでした。
末筆ながら、さらオケ関係者、そしてお客様の皆さまに心より感謝申し上げます。
このブログ記事では『片翼の天使』についてしか語っていないですが、どの曲も練習を重ねるうちに大好きになりました。
歌えて本当に良かったです!