http://www.narinari.com/Nd/20140726870.html
1週間以上前の記事ですが、mixiニュースで見かけて面白かったのでご紹介です。
いつもながら文章が長いので、最初にまとめておきます。
☆アメリカの大学のある授業で、女子学生に10週間ムダ毛の処理を止めるよう求めるという課題が出されているそうです。
現代の男女間の生活習慣の違いを実感してもらうと共に、「周りがどんな反応をするのか」を見て、いまの男女に対する社会基準を身をもって学んでほしいとのこと。
☆女性が「女の子はムダ毛処理してきれいにならなきゃ☆」と思う背景には、「女性はムダ毛を剃ったきれいな肌でいるのが自然である」という考え方を“社会から”刷り込まれているという面もあるのではないでしょうか。
☆この課題のようにあえて「当たり前と言われるような常識や価値観、慣習に逆らった考えを実行する」ことまでは私たちの誰にも要求されていませんが、「当たり前と言われるような常識や価値観、慣習」も実は社会が、ひいては私たちひとりひとりの意識が誰かに押し付けてしまっているものであるかもしれないことには自覚的でありたいです。
記事によると、アメリカのアリゾナ州立大学のある授業では、女子学生に10週間ムダ毛の処理を止めるよう求めるという課題が出されているそうです。
「現代の男女間の生活習慣の違いを実感してもらうと共に、「周りがどんな反応をするのか」を見て、いまの男女に対する社会基準を身をもって学んでほしい」というのが担当の准教授のねらいだとのこと。
Narinari.comの記者は「特別課題で普段とは違う体験をして、何か体毛に対する考え方が変わる学生も少なくないのかも」と書いてありますが、准教授が想定していたのは、体毛に限らない、ジェンダー観の変革ではないかと思います。
この記事を読んで思い出したのは、つい最近、電車で見かけたとある広告です。
「つるつる肌になりたい女の子の自然な願望をかなえます!」
大手脱毛サロンの広告で、正確な文言は忘れてしまいましたが、こういう趣旨のコピーがばーんと書いてありました。
これを見て、私は強い違和感を覚えました。
「女の子は確かに、つるつる肌になりたいという自然な願望を持っているかもしれない。けれど、その願望は、自然なものであると同時に、この脱毛サロンが意図的に作り出しているものでもあるんじゃないか?」
という違和感です。
ブームメントを巻き起こしている当の本人である脱毛サロンが「自然な願望」だと言い放ってしまうのを見ると、なんというか、マッチポンプみたいだなあ、なんて思ってしまったのです。
このアリゾナ州立大学の課題が示したのはまさにこのことなのではないでしょうか。
すなわち、女性が「女の子はムダ毛処理してきれいにならなきゃ☆」と思う背景には、「女性はムダ毛を剃ったきれいな肌でいるのが自然である」という考え方を“社会から”刷り込まれているという面もあるのだということです。
ムダ毛処理くらいであれば特に女性の体に害はないかもしれません。
けれど、これがダイエットとなると、一時期社会問題になったことを覚えているかたもいらっしゃるかと思います。
「女の子はスレンダーな体型でいるのがキレイ」という考え方を、ダイエット食品の会社やファッション業界や女性誌や……広く“社会から”刷り込まれに刷り込まれて、自分の自然な願望として内面化してしまった結果、無理なダイエットに走って拒食症・過食症になったり大人になってから不妊症に悩まされたりしてしまっている女の子が大勢いるという悲しい事実。
この課題のようにあえて「当たり前と言われるような常識や価値観、慣習に逆らった考えを実行する」ことまでは私たちの誰にも要求されていませんが、「当たり前と言われるような常識や価値観、慣習」も実は社会が、ひいては私たちひとりひとりの意識が誰かに押し付けてしまっているものであるかもしれないことには自覚的でありたいです。