昨日は「各団訪問」ということで、別の合唱団に練習見学に行ってきました!
なかなか曜日が合わなくて、わたしは去年大学で合唱サークルに入ってから初めての訪問でした(^-^; 今回行けてよかったです!
練習を聞かせていただいたのは、混声合唱組曲『はだか』から「きみ」(作詩:谷川俊太郎 作曲:鈴木輝昭)でした。すごく衝撃的な歌詞にびっくりですー。
で、その衝撃的な歌詞をとても大切にしている指揮者さんでした。全員で何度か歌詞を朗読する時間を設けていたんです。その成果なのか、歌詞が聞きとりやすい! 特に女声さん(うちの団も含め普通の合唱団では女声の方が歌詞が聞き取りにくいものみたいです)。
谷川俊太郎の詩はこうやって歌うものなんだなーと思いました。平易な日本語であるからこそ大事に歌えるわけですから。
自団の練習日とかぶっていて、この団の演奏会に行けないのがとても残念。木下牧子の『方舟』という組曲もやってくれるんですが、それも好きで。「方舟」、テンション上がりますよね?よね?(笑)>知っている方
きみはぼくのとなりでねむっている
しゃつがめくれておへそがみえている
ねむってるのではなくてしんでるのだったら
どんなにうれしいだろう
きみとともだちになんかなりたくない
ぼくはただきみがすきなだけだ
(「きみ」(谷川俊太郎)より抜粋して引用)
指揮者さんは「叶わない恋を思い出して歌って!!」と叫んでいました。しかも、女声と男声で向かい合っているときに。混声合唱団でそれはキツいだろうと思いましたが、、、
一見「きみ」のことなんて何も考えていない利己的な愛に見えてぞくりとくる詩ですが、「ただきみがすきなだけ」という気持ちは本来残酷な感情まで含んでいるものなんだと思いますよ。
合唱曲では、この歌詞を全声でfff(たぶん。ffだったかも)で歌いきって曲を終えるんですが、何の反論の余地もないくらいにこの感情を歌いきってしまえるなんて、この曲すごいです。
聞いていて思い出しました。
他の誰のものにもさせない、そうでなければ意味がない、そう思っていたときがあったなと。
(いま、わたしは何を捨てて何を得ようとしているんだろう? )