わけもなく、ほんとうに訳もなく、ただ「愛してる」とだけ声をあげたくなるのは、
ただ音楽に突き動かされたからだと、信じたいのです。
もうすぐ銀杏の葉は色づいて
並木道をざわめかせる風の声
もうすぐキャロルがあふれだし
街を無意味に彩る十二月
会いたいよ
街には音楽が溢れすぎて
わたしの体を震わせるから
わたしもまた歌を歌う
地下鉄の走り出す 真夜中なんて知らないふりの 耳を裂くような叫びにまがえて
どうか どうか届かないように。
ただ、君に会いたくて
明日また、何もなかったふりをして、君に会える